ナースが教えるメディカルチェックについて

現代の医療は「病気を治す」事から「予防する」医療に変化しています。病気の予防や早期発見には、メディカルチェックが必要となります。ナースの目線で、様々な場面で必要となるメディカルチェックをご紹介します。お問い合わせ先は こちら

トップアスリートと血液検査の関係とは

トップアスリートと血液検査の関係とは

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アスリートのメディカルチェック

スポーツ分野に限らず、アスリートのメディカルチェックはとても重要となります。ハードなスポーツをこなす為には現在の体のコンディションを把握する事も大切ですが、感染症等の血液検査も必須となっています。アスリートが受けるメディカルチェックは、血液検査と尿検査はもちろんの事、体組成検査や自律神経検査、聴覚検査や眼科検査等、多種多様の検査を受けます。これらは病気を探すメディカルチェックではありませんので、通常の病院で受ける検査と少し異なります。最近は便から腸内細菌がわかる検査を取り入れる事もありますが、検査費用が2万円ほどと高額になる為普及はしていません。しかし、腸内コンディションはアスリートにとって大切ですので、今後注目される検査となっていくかと思います。

なぜ血液検査が必要?

アスリートの血液検査はとても重要な検査項目となります。赤血球の数や大きさ等は酸素運搬能力に関わる大切な検査となりますし、女性のアスリートなら鉄分不足を調べる必要もあります。鉄分が欠乏すると鉄欠乏性貧血を招き、パフォーマンス低下につながるからです。
打撃系格闘家は試合中の流血によって感染症のリスクが伴います。例えば、対戦相手が肝炎ウィルスのキャリアであった場合、相手の血液が自分の体内に入ってB型肝炎を発症してしまう危険があります。肝炎になると長期入院が必要となりますし、場合によってはスポーツ生命を絶たれる結果にもなりかねます。また、海外選手と対戦の場合は、HIVウィルス(エイズ)の感染リスクも否定できません。

血液検査の義務化を考える

打撃系格闘家は特に感染リスクが高まりますが、柔道やレスリング等もまた、感染リスクはつきまといます。血液感染リスクがあるのは、B型肝炎やC型肝炎のウィルスキャリア、梅毒やHIV(エイズ)抗体となり、知らないうちに感染しているケースもあります。肝炎のウィルスキャリアやHIV抗体は、ウィルスを持っている本人が必ずしも発病しているとは限りません。なぜなら潜伏期間が長かったり、C型肝炎ならウィルスキャリアのまま発病しない人もいます。ですので、自覚症状無しでも血液検査は陽性となるパターンが多いのです。これらの感染症は発病してしまうと重篤になりやすいものばかりで、選手生命を絶たれるばかりか命に関わる危険性もあります。
しかし、残念な事にアスリートの血液検査は費用の問題等によって実施されていない事が多いですし、義務化されていません。ボクサーがCT検査を義務化されているように、感染リスクを回避する為の血液検査も義務化されるべきだと考えます。

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